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アルファポリス
72 Spirits of Solomon The King

15-Rath

吠え猛る獅子 - Rath, The Roaring Lion

ラート - Rath, 『ソロモンの契約』において、ソロモン王の契約の指輪によって連れてこられた魔神である。吠え猛る獅子の姿で現れる。 病人を弱らせる存在である。

ソロモン王の御前に呼び出された際に、王に何故そこまで苛立ち猛っているのかを尋ねられ、「私がお前に従えられる際には、私だけではなく私の軍勢もまた(お前に)従えられる事になるからだ。」と答えた。その際に*ガダラで起こるであろう逸話を述べているので、ラートのいうところの「軍勢」は、マタイによる福音書第8章28節から34 節に現れるところのレギオン(軍勢)と呼ばれる悪霊たちを指していると思われる。 また、王にもっとも恐れているものを尋ねられると、644の数字で表されるエマニュエル(インマヌエル)、すなわち救世主を恐れていると答えた。 『ソロモンの契約』において、解り易くゲマトリア(数秘術)に関連した箇所といえるかもしれない。

おそらく、ラートは病の化身というべき存在である。そのため、癒し手たるエマニュエルを恐れるのはごく当然の事なのであろう。

その名前には「怒り」「憤怒」の意味がある」。「怒れる獅子」として現れるのもそのためであろう。また、獅子はしばしば、傲慢の象徴となる動物である。 また、「泥」「土塊」或いは「塵芥」に関連がある。何故なら、この魔神は「拭いさられるべきもの」であるからだ。泥や塵芥はしばしば悪魔の比喩として、 トーラーや聖書のなかに現れる。この魔神の性質から言っても、去らせることが望ましいのは確かである。

『ソロモンの契約』において、ラートはソロモン王から、神殿のために木を運ぶよう命じられたという。

*ガダラ - ガリラヤ湖南東にあった地方都市で、マタイの福音書とマルコの福音書に登場する。マタイによる福音書第8章28節から34 節にある逸話が特に知られている。 予言者イエスがこの地方に訪れた際、悪霊に取りつかれた男たちを祓ったが、その際に悪霊たちは自らを軍勢(レギオン)であると言い、『もし我々を今いるところより追い出すのならば、追い出す先はあの豚の群れにしてくれ』とイエスに頼んだ。イエスはそのようにした。その後悪霊たちは豚の群れごと湖に飛び込んでしまったので、ガダラの人々はイエスの教えよりも豚を惜しみ、イエスに出ていくように言ったという。はっきり言えるわけではないが、イエスとガダラの人々では、同じユダヤ教でも所属する宗派や思想が違っていたとも思われ、対立した部分があったのではないか。そう暗に示しているような逸話である。また、軍勢の悪霊たち(レギオン)は、ローマのレギオン(Legion,軍団)を指していると言われている。



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