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アルファポリス
72 Spirits of Solomon The King

04-Asmodeus

好色と復讐の公子 - Asmodeus, The Prince of Lechery and Vengeance

アスモデウス - Asmodeus -『ソロモンの契約』において、ソロモン王の求めに応じて、契約の指輪によって連れてこられた魔神。 技能は、殺人と闘争、夫婦の調和を破壊し、「うら若き処女の美を損なう」ことである。七つの大罪においては色欲を担当する。一説によれば女悪魔である*ナーマーの息子であるという。

ソロモン王は、神殿の建築をするためにデーモンを呼び出だした。すると、デーモンが現われ、ソロモンの王国がある日分裂するだろうと予言した。そのデーモンがアスモデウスである。ソロモン王がさらにこの魔神に問うと、アスモデウスは王に、自身が人間の女と天使の間の子であること、樫の虫瘤と魚の肝を合わせた香を炊くことで追い払われると答えた。さらに答えて、アッシリアの川で見つかるナマズと同様、天使ラファエルによっても彼が追い払われる事を告げたという。そして、アスモデウスはどちらもが全能なる神を彼に思い出させるので、水と鳥を嫌っていることを認めた。

ここで気になるのは、アスモデウスの父親にあたる存在である。

天使と人間の女の間に生まれたとアスモデウスが語る通りであれば、彼はおそらく、「見張るものたち」ことグリゴリの子孫であるということになる。グリゴリは、最初に降りてきた天使達で、人間の女性の美しさに惑わされて堕天したとされる一団である。その婚姻からはネフィリム Nephilim と呼ばれる巨人達が生まれたとされている。アスモデウスには、この「見張るものたち」の一員であったシャムダン Shamdon と、*人間の娘・ナーマーとの間に生まれたという伝承がある。

また、別の一説では,ナーマーの兄・トバルカインこそがアスモデウスの父であるとされている。トバルカインは最初の殺人者/カインの子孫であリ,ナーマーの兄でもある。そうなると、アスモデウスはカインに系なるものでもある、ということになる。

カインとは、『創世記』に現れる最初の人間・アダムとイブの息子で、兄弟であるアベルを殺した最初の殺人者であり、予言者エノクの父である。トバルカインはその子孫で、「銅と鐡の諸の刃物を鍛える者」、鍛冶の祖として知られた。トバルカインもそうだが、カインの子孫らのおおくが牧農や技芸に優れ、その道の祖となったとされている。

どのようないきさつであれ、アスモデウスはいわばこれらの」異能の集団の中であってこそ生まれた存在といえなくもないのだ。

詳しくは 七つの大罪 : 色欲・アスモデウス および、
ソロモンの72柱 : 32 : アスモデウス の項目も参照されたし。


*ナーマー - Naamah, ナーマーは旧約聖書『創世記』に登場するレメク Lamech とチラ Tselah (Zillah) の娘にして、 トバルカイン Tubalcain の妹である。名の意味はヘブライ語で「美しい」「楽しい」。数多くの天使を堕落させたという。ユダヤのユダヤの伝統では、女悪魔としてリリスとともに多くの悪魔の母とされる。売春行為に耽溺したといわれ、リリス Lilith, アグラット バット マーラット Agrat Bat Mahlat、および エイシェズ ゼヌニン Eisheth Zenunim らとともに四大「聖娼の天使」のひとりとして数えられている。トバルカインは彼女の兄にして夫であり、悪魔アスモデウスの父とされる。

ソロモン王の后のひとりにもナーマーという名のセム族の王女がおり、ソロモン王は彼女を数多い妃のひとりに取り立てた。ソロモン王はナーマーのために多くの異教の神を拝み、バール神殿を建立し、モロクへの生贄まで捧げるようになった為、王国の没落を招いた、と、このユダヤの伝承では締めている。



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