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アルファポリス
72 Spirits of Solomon The King

Archangel : Gabriel

神は力強い - Gabriel, The Strength of God

司る方位:北 四大元素 : 水

ガブリエル - Gabriel, その名はヘブライ語で「神の人」「神の召使い」または「神は力強い」を意味する。ミカエル、ラファエル、ウリエル等と共に神の御前に立つ大天使のひとりである。北を司り、四大元素のうち水を守護する。グリモワールによっては、東を司るとされる場合もある。勇敢な戦士であると同時にしばしば伝令として遣わされる存在であり、聖母マリアにも受胎告知を行った天使として知られている。大天使であると同時に智天使であるとも、熾天使として6枚の翼を持つともされる。イスラム教ではジブリール Jibril がガブリエルにあたる。

ガブリエルという名前の由来となったのは、シュメール語で「統治者」「総督」を意味するガブリとも、「英雄」「力」を意味するギボル GBVR とも言われる。「聖なる夫」も意味するという。

ガブリエルは大天使の中で唯一の女性とも言われているが、その根拠として、しばしば神の玉座の左側に座ることが許されていたことが挙げられる。左側は通常女性、女主人に与えられる場所であるというのがその論旨である。たしかに受胎告知の際にも、乙女であるマリアを恐れさせないためにガブリエルが特に選ばれて現れたとされており、そのせいか絵画ではどこか女性的で優しげな印象で描かれる事が多い。その際に手に持つ*百合の花から、古代シュメールの女神との関連性も指摘されている。ただし男性優位のキリスト教及びイスラム教においては、**御使いである天使が女性であるという考えは受け入れがたいものであり、ガブリエルはあくまで処女マリアに男性性を感じさせず安心させることが可能だった、両性的或いは無性的な存在であるに留まっている。

ガブリエルは旧約聖書のダニエル書にも現れ、ダニエルを助けた。また”オルレアンの処女”ジャンヌ・ダルクの前に現れ、王太子を助けるよう説いたのもガブリエルであるという。またユダヤ教においてはソドムとゴモラを滅ぼした天使のうちひとりであるとされているが、聖書には明記されていない。ジブリールとしては、ムハメッドにコーランをもたらした天使として重要視される存在である。



*百合 - 漏斗状の花を咲かせ、香りが強く美しい多年草。古代シュメールにおいては、牛の頭を持つ地母神ニンフルサグ Ninhursag を象徴する花であった。(ただし、古代オリエントにおける百合は一説には現在百合とされている花とは違っており、小ぶりのチューリップに似た花であるともいわれている。また、アスフォデルやジャスミンなど他の美しい花が百合に擬されていたようなふしもある。)ニンフルサグの Nin は貴婦人・女神を、Hursag は聖なる山を意味する。ニンマー Ninmah、マミ Mami (母)、アルル Aruru とも呼ばれ、エンリルの妹神である。この女神が後に女悪魔リリトゥ lilitu (夜)又はアルダト・リリ Ardat Lili の原型になり、ユダヤ教における女悪魔・リリス Lilith となったといわれる。

**イスラム教における女性天使 - イスラム教では永遠の処女たる天女達・フーリーが存在するが、役割はジブリール等重要な役割を果たす御使い達に与えられたものとは大いに異なっている。彼女等は基本的に敬虔なイスラム教徒に与えられる慰み者に過ぎない。インドにおけるアプサラー、ギリシア・ローマ神話のニンフ等と同じ自然の精霊的な存在であり、その美しさにおいて霊感ぐらいは与えてくれるかもしれないが、積極的な導きを与える存在ではないのである。ちなみに同様の役割の天人達が存在する。



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