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アルファポリス
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72 Spirits of Solomon The King

61-Zagan

荒々しき賢者 - Zagan, The Wise Bull

ザガン - Zagan, Zagam, ザガムとも。ソロモン72柱の魔神の1柱にして、地獄の大王である。33の悪霊軍団を従える。召喚者の前にグリフォンの翼を持った雄牛の姿で現れる。命じると黒赤白の3つの胴体を持つ男の姿を取る。召喚者に錬金術の知識を与え、愚者すらも賢人にする。*水をワインに、ワインを水に変える。また血をワインに変え、あらゆる金属を貨幣に変えることも出来る。暴力、圧力、横柄、貪欲を司る。同じく72柱の魔神で、牛の姿をとるハゲンティ Hagenti と似ているが、ザガンはより凶暴な英霊である。

ザガンの持つ性質は農耕に関わる神のそれである。ハゲンティ同様、王の神聖性を象徴する存在であったに違いなく、全体的に男性的な魔神である。貨幣にこだわるあたりはより近代的な価値観の魔神かもしれない。

名前のザガンであるが、おそらくスラブ系の セーガン Sagan が変化したものかも知れない。セーガンという名前には”賢い者”という意味がある。

*「水をワインに、ワインを水に〜」 - やや蛇足であるが、現代の手品にもそのようなものは存在する。基本的に手先の業が問われるもので、水に特定の化学物質を混入し反応させることで、まるで水がワインに変化したように見える。無論飲むことは出来ない。同じように、配合によって逆に「ワインを水にかえる」ことも、行うことが出来る。錬金術らしい記述の一例といえる部分ではないか。

あと、少し話が変わるが、、聖書・ヨハネ福音書(2章1〜12節)「カナの婚礼」において、イエスも水をワインに変える奇跡を行っている。おそらく、こちらには象徴的な意味合いが大きいと思われる。古代ユダヤ教では、高位の祭司たちはパンとワインでともに食事を取る習慣を持っていたようであり、逆に言えば平信徒対してはそのような食卓につく権限はなかった。つまりイエスは「カナでの婚礼」において、あえて平信徒にもワインを飲ませることによって、「神の血を飲む」という高位の祭司の行為を、平信徒もしていいという事を暗示したのではないか。つまりイエスは、高位祭司による権限の独占をとがめていたのかもしれない。

しばしばゲーティアに書かれるデーモンの記述には、こうしたユダヤ・キリスト教的概念のパロディが現れる事がある。「水をワインに、ワインを水に〜」もそうした記述のひとつと考えてもいいのかもしれない。



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