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アルファポリス
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72 Spirits of Solomon The King
28-Berith

契りをもとめるもの - Berith, The Covenant

ベリス - Berith, Bofry, Bolfry, Balberith, Beherit, ベヘリット、ボルフリ 、ベリト、バルベリス、バルベロとも。ソロモン72柱の魔神にして、地獄の侯爵である。28の悪霊軍団を支配する。真紅の鎧に身を固め、赤い馬にまたがった赤い兵士の姿で現れる。過去と未来、現在について知っており、あらゆる物質を黄金に変成することが出来るといわれる。また、召喚者が望めば高い地位をもたらすという。放浪と不満、躁鬱を司る。聖書の中では、士師記に現れたシケムびとに奉られているバールベリスと同一の存在であると思われる。

後世に様々な解説を追加された魔神は多いが、ベリスに関しては、多くの魔術書の種本となっている『ソロモンの小さな鍵』第一部・ゲーティアにおいてすら嘘つきであると指摘されている。無論後世の複数の文献においても同様かそれ以上の記述がなされているため、その点がよほど重要な特徴であると思われる。外交官として優れた存在ではあるらしく、饒舌で相手を説得することに長ける。が、しばしば空手形をつかませるという。ベリスを召喚する際には、眼前に銀の指輪を掲げて命じる必要がある。

ベリスの名は本来バール・ベリス Baal Berith である。ベリスは本来フェニキアの神で、特にベリス(現ベイルート Beirut ・レバノンの首都)の地において信奉された地方神であった。ベリス Berith とはヘブライ語で”神と信仰者との間に交わされる契約”を意味しており、アッカド語の 'Biritu'(契約する、結ぶ)に由来する。つまり契約の神だったのだ。この点を鑑みると、ベリスの嘘つきであるという性質はユダヤ・キリスト教により貶められた結果と思われる。とんだとばっちりを受けた魔神ではないだろうか。まあ、契約を有利に運ぶ際にあまりに口がうますぎたのが原因なのかも知れないが、真実は闇の中である。

* ベリト(契約)の意味について - ヘブライ語のBritは契約を意味するが、同時に割礼の意味もある。割礼(かつれい)とはユダヤ教に伝統として引き継がれる、男子の性器の包皮の一部を切除する風習である。『創世記』17:9-14に割礼に関する記述がある。



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